今年も書きます、司法書士試験合格者の就職事情!令和6年度Ver.
今日は試験合格後(筆記試験合格後も含む)の就職に関してお話しようと思います。
去年も同じネタでお話させていただきましたが、懲りずに今年も書いていこうと思います。
昨年のブログはこちらから→「合格者の司法書士事務所への就職事情。いつからやる?どこへいく?」
昨年のものは、いつから始めるのが一般的なのか・どんな事務所がよいのかなどを書かせていただきましたが、去年と同じ話をしても仕方ないですし、そもそも司法書士合格者の就職事情は去年とさほど変化していないようにも感じます。
そこで
今年は、以下の項目をピックアップしてお届けしていこうと思います。
① そもそもどういった方法で就職活動をしたらよいのか
② 即独立を考えているんだけど、就職はしたほうがいいのか
③ ちょっと厳しめ。就職するに当たっての心持ち。
それでは、いってみましょう!
まずは①の「そもそもどういった方法で就職活動をしたらよいのか」から参ります。
司法書士合格者の就職活動でよく耳にするのは以下のとおりです。
1.エージェントを利用する方法
近年、一般企業への就職でも増えてきましたが、こちらは自身と事務所をつなげてくれるサービスです。
大きな利点としては、こちらの要望に沿った事務所を紹介してくれる点だと思います。
希望する業務や働き方など、最初からある程度こちらの希望を聞いて事務所を探してくれるので、先々のミスマッチを減らせるのは嬉しいですね。
(ただし、面接時にはきちんと自分の希望を改めてきちんと先方に伝えることは忘れずにしてください。)
また、当然ですが、紹介件数が多くなった場合、普段より少し忙しい日常になることも予想されます。
2.求人サイトや単位会の求人募集で探す方法
求人サイトで司法書士の募集をしている事務所を自身で探して応募する方法です。
(単位会によってはそのホームページに求人を載せている単位会もあり、都道府県内の求人がまとまって閲覧できます。)
ゆっくりと自分のペースで事務所探しをしたい方には向いているかもしれませんね。
合格後は研修で忙しくなりがちですし、同期との交流もあるので、時間に余裕をもてる点がメリットです。
しかし、都市部であればそこそこの求人を見つける事もできますが、地方など場合によっては見つけづらいこともあります。
これらとは別に、直接ホームページで求人をしている事務所さんもいらっしゃいますので多角的に探してみるのもよいかもしれません。
3.知人の紹介等
すでに事務所で勤務されている方などから紹介を受けて面接まで行くパターンです。
メリットとしては事前にある程度の内情を知ることができる点や上手くいけば採用前提の面接が受けられることが挙げられます。
ただし、どうしても大小のしがらみが発生するのを避けられないのが難点です。
以上、3つほど例を挙げましたが、どれも一長一短はあります。
就職活動をする時点での自身の状況によって使い分けるのもよいかもしれませんね。
それでは、次は②の「即独立を考えているんだけど、就職はしたほうがいいのか」にいってみましょう!
たしかに、司法書士試験は実務家登用試験と言われるだけあって、合格後の即独立も可能でしょう。
ですが、どこかの事務所で修行をして実務を学ぶメリットはものすごくあると言わざるを得ません。
すでに事務所で働いていたり、長期の実務経験がある方は除きますが、一度は何かの形で実務を学ぶ機会があった方がよいと思います。
実務は試験勉強だけでは対応できないことの連続です。
ですが、一度司法書士として受任をすれば、知りませんでしたは許されないシーンにも出くわします。
そういう意味では「安心・安全」を買うとも言えるかもしれません。
個人的には、できるだけ早く独立開業を前提とするならば「配属研修」という制度を利用するのもよいと思います。
(各単位会の紹介などで行われる実地研修です。OJTというと分かりやすいかもしれません。)
また実務を知るという側面の他に、開業時には何を揃えたらよいかなどの活きた情報を得られるので、開業の情報収集にも◎です。
では最後に③「ちょっと厳しめ。就職するに当たっての心持ち。」についてです。
少し厳しい言い方になってしまいますが
これから勤務する司法書士事務所はスキルアップ・開業のための予備校ではないということです。
もちろん、自身のスキルアップや開業のための勉強・情報収集、これらの気持ちを持つなという意味では決してありません。
大事なのは「お金をもらって働く・事務所に貢献する」という気持ちも同じく持っていただきたいということです。
司法書士を募集している事務所は別に「新人さんを独立しても大丈夫なように一人前に育てよう」と思って採用をしているわけではないのです。
「できるだけ早く事務所の戦力になってもらいたい」と思って採用しています。
なので、お金をもらいつつ手取り足取りゆっくり時間をかけて丁寧に教えてもらいたいと思っても、正直それが難しいことは多いと思います。
私個人の考えでは、ただただ教えてもらうのを待つだけでなく、こちらからも積極的に学ぶ(予習も含む)姿勢も持って、所内で自分だけでできる事や任せてもらえる事を増やしつつ、実務を学んでいくことが重要だと感じます。(文章が長く読みづらくてごめんなさい💦)
それにも関わらず、全て受け身姿勢での自分のスキルアップや情報収集のためだけを念頭に勤務をすると、いつか必ず両者にズレが生じます。
そのズレはマイナスにこそなれ、お互いのプラスに転じることはほぼないと思います。
それだけは回避していただきたい。
繰り返しになりますが、
これから行く場所はこちらがお金を払って実務を教えてもらう場所ではありません、働いてお金をもらって実務の勉強もできる場所です。
これは、考え方次第では最高の環境です。
しかし、考え方次第で最低の環境にも思えてしまうことがあるかもしれません。
そうならないためにも、働く側・雇う側の両方の要望を上手く両立・理解し、充実した実りある勤務をしていただけたらと思います。
(ただし、中には、明らかにブラックな職場環境な場合もありますので、その場合は決して無理はしないでください。考え方で耐え抜くには限界があります💦)
少し厳しい内容になってしまいましたが、これがこれから合格し、就職をする皆様の何かの役にたてれば幸いです。
(ご気分を害された方がいらっしゃいましたら申し訳ないです。)
最後に
今年も言わせてください
司法書士試験合格者の就職状況は基本明るいです!
近年と変わらず、売り手市場だと思います。
令和6年度の筆記試験合格発表まであと少し。
これから合格される皆様が、よりご自身の希望にあった素敵な勤務先に出会えることを願っております。
今日はこんなところで。