令和6年度司法書士試験、記述式の採点との向き合い方について。
本日は、本試験後の記述式との向き合い方についてお話しようと思います。
令和6年司法書士試験から1週間ほど経過し、各予備校でも検証会が開催されていることでしょう。
この検証会までには、ほぼ間違いない択一の解答が予備校から発表されますので、自分が午前午後それぞれ何問取れたかは正確に把握できますね。
さて、ここで問題が。
そう、記述の採点(得点予想)です。
皆さん、もうお分かりとは思いますが、この記述式問題の採点に関しては本当に悩ましい部分が多いと感じます。
【最大の問題点は?】
配点が公表されないこと
もう、これに尽きます。
一体その枠に何点の配点があるのか、減点はどのぐらいの匙加減でされるのか、正直こちらには全く分かりません。
(おそらくは、後で非常に細かい得点調整(配点・減点含む)が行われているはず)
と、このまま書いても去年のブログとほとんど同じ内容になってしまいますね。
【参考】去年の記述式との向き合いかたブログはこちら
なので、今年のブログは以下のとおりのトピックスでお送りしようと思います。
・やってはいけない自己採点方法
・このモヤモヤをどうすりゃいいの?
・正確な得点を把握するためには
それではさっそくいってみましょう!
【やってはいけない自己採点方法】
ここではこれをやると、正確な得点の把握ができなくなる事案を紹介したいと思います。
①「たぶんこう書いたはず・・・」の連発
気持ちは分かります。
しかし、これを重ねると非常に都合の良い再現答案が出来上がり、正確な得点から遠ざかります。
特に模範解答を見た後は注意が必要です。
②予備校以外の情報を基準とした採点
大手予備校さんの採点基準を信用するのが一番です。
予備校は膨大なデータに基づき、ある程度の根拠をもって採点基準等を公表しているはずです。
いわば、プロ中のプロ。
中にはかなり高度な情報に基づくものもありますが、SNS等の情報は基本的に参考程度にするのが◎と思います。
※特にこのブログ(笑)
③主観を入れた採点
この後にも書きますが、主観の入った採点はブレを大きくします。
たとえ予備校の模範解答を使用したとしても、です。
例:少し表現が違うけど、まぁ得点できるだろう(減点されないだろう)。
これを防ぐためには、後記の【正確な得点を把握するためには】をご覧ください。
【このモヤモヤをどうすりゃいいの?】
画像のとおり、この先しばらくこの浮き沈みが発生します。
記述の出来次第で合格があるかも、基準点+αが取れてれば合格だ、もし基準点割れしていたらどうしよう・・・などなど
さて、それではこのモヤモヤをどうしたらよいのでしょうか?
結論
→どうしようもない
こればっかりは仕方ないのです。
合格する方の大半はこれを合格発表まで繰り返してしまうものです。
でも、これは皆が通る道。
頑張っていただきたい!!! 完
・・・で済ませても意味がないので、以下に参考程度の対処法を記したいと思います。
対処法その1
やるならとことん向き合うスタイル
→これ以上やっても結果はほとんど変わらないという気持ちになるまで毎日採点!(体験談)
各予備校の採点基準を用いて、甘目と厳しめでとにかく採点しまくります。(体験談)
デメリットとしては、とにかく時間(採点=勉強ではない時間)を食います💦
なので来年の試験を見据えた勉強を開始している方にはあまりオススメできません。
対処法その2
一旦、全て忘れて他資格の勉強
→なまじ司法書士の勉強をするから気になる部分もあると思いますので、いっそ他資格の勉強で気を紛らわします。(体験談)
例:行政書士や宅建士、簿記の勉強など
他資格取得というメリットもありますが、司法書士の勉強がおろそかになる可能性があるのはデメリットです。
司法書士の択一はほぼ完ぺきで、記述の基準点を超えるかどうかで悩む方には向いているかもしれません。
対処法その3
採点するのは一度きり!あとは一切採点しない作戦。
ある意味これが一番かもしれません。だって結果はもう動かせないのですから。
もし、この対処法を選択するのであれば、この後も書きますが、予備校の採点サービスを利用するのがよいでしょう。
デメリットはあまりありません。ただ、高い決断力と精神力が必要です。
この他にも、全ての勉強から離れて仕事に集中する方法や、中には自信があるので一切採点しないという方もいるかもしれませんね。
しかし、どんな対処法を行ったとしても、やはり合格の二文字が視界に入ってしまう大半の方は、記述結果が気になって仕方ないはずです。
そこで先ほどの結論に戻ることになります。
このモヤモヤは消すことは難しいので合格発表まで上手に付き合っていくのが最善かと存じます。
【正確な得点を把握するためには】
これで最後です。
繰り返しになりますが、自分に都合のよい採点をして、結果と大きく離れてしまっては意味がありません。
正確な得点予想をすることは、今後の正しい行動選択に寄与すると考えます。
ではどうしたら、より正確な得点予想を実現できるのでしょうか?
個人的には以下の2点です。※記憶が鮮明なうちに正確な答案再現をしたことを前提としています。
・予備校の採点サービスを利用する
予備校の採点サービスは再現答案を採点してもらうものですが、当日急いで書いたであろう文字も再現できると◎です。
このサービスは貴方に特段の思い入れのない方が採点していますので、自分では気が付かなかった得点箇所や減点箇所が見つかることもあります。
・とにかく客観性をもって自己採点(答案再現含む)をする
自己採点においても「〇〇と書いた気がする」などの主観を排除し、確実に書いたと言えるものだけを再現したほうがよいかと思います。
※確実に書いたと思っていても、実は書いてなかったなんてことだってありえますので。
私が自己採点した時は、他人の答案を採点するつもりで行いました。
以上が今回のお話となります。
あの時間のない試験も相当にキツいですが、試験後合格発表までの五里霧中状態もかなりキツいと思います。
しかも、今年は記述の配点変更もあり、例年以上に最終結果が分かりづらい年になっているなとも感じます。
このブログがそんな方々の心の平穏に役立てたらうれしいです。
今日はこんなところで。