合格者の司法書士事務所への就職事情。いつからやる?どこへいく?

今日は、司法書士合格者(又は見込み)の方の就職に関してお話してみようと思います。
以前のブログでも書きましたが、今回はより突っ込んで書いていこうと思います。

毎年よくある疑問で、「就職先はあるのか?」「募集が締め切られる前に」「けっこういい歳なんですが」等、いろんな疑問+不安の声を目にします。

お気持ちは本当に分かります。
すでに司法書士事務所で働いている方や即独立を選択する方以外、せっかく試験に合格しても就職先がないかもしれないと思うと不安になりますよね💦

答えとしては、以前のブログでも書きましたが

ほとんど心配しなくて大丈夫です!

よほど司法書士事務所のない地域・まだ学生で就職がそもそもできない・入院中でこれからも入院継続
みたいな感じでなければ、ほぼ就職はできると思います。(先方の希望条件に沿うかどうかや相性の問題もあるので、一概には言えませんが。)
特に、都市部であれば常に募集がかかっていると言っても過言ではありません。

ただ、家庭の事情などにより、全員が全員フットワークが軽く自由な就職場所が決定できるわけではないので、難しい論点だとも言えます。

それでは、次に「いつ就職活動を開始するか」についてですが

以前のブログにも書きましたが、「筆記試験の合格発表(今年は10/10午後4時)後」「最終合格発表後(今年は11/10午後4時)」「各研修終了後」が一番のボリュームゾーンではないでしょうか?
ただし、例年この時期以外で就職活動を開始する方も多いですし、別の仕事をしながら合格された方はその職場との話し合いによって自由になる時期が異なるので、結論としては、自分が動ける時期になったら開始する、でよいと思います。

それだと、就職先がなくなってしまうのでは?と心配する方もいらっしゃいますが、先ほど述べたとおり、司法書士試験合格者は常に募集がかかっている状況なので、そこまで心配しなくてもよいかと思います。
試験合格者の重要は、皆さんが思っている以上に高いです。
ですが、どうしてもこの事務所で働きたい、今募集がかかっている事務所の中で一番の好待遇事務所に行きたいとなると、採用により募集を締め切る事務所も出てきますので、特段のこだわりがある方は早めに活動を始めてもいいかもしれません。(個人的には、都市部であれば好待遇な求人が後から出てくることもありえるので、あまりに急いで就職を決めることだけが最善とは思いません。むしろ、急ぎ過ぎずその事務所が自分に合っているのか、事務所見学などをして、よく考えてから応募するぐらいでちょうどよいと思います。)
ちなみに、私は、合格後の各研修が終わってから(年明け2月ぐらいから)活動を開始しました。

では、最後に「どんな事務所に行くのがよいのか」です。

結論としては、「司法書士としての基礎を大切にし、自分を大切に扱ってくれる事務所」です。

よく聞くのが「将来自分がしたい業務分野に特化してる大きな事務所に就職したい」という言葉。
もちろん動機として間違っているわけではありませんし、自分のやりたい業務に注力している事務所に行きたいと思うのは当然です。その分野の実務経験や知識は独立した時の大きな武器になるでしょう。

ですが、自分のやりたい業務分野に特化しているからと言って、ただ大量の案件を機械的に処理する・自分を大切にしてくれない事務所(そんな事務所があればという仮定の話です)で学ぶことは意味があるのでしょうか?
そんな経験でも、力にはなりますが、いつまでも続きません。
すべてが兼ね備わったすばらしい事務所ならば言うことなしですが、そうでないなら
自分を大切に扱い育ててくれる事務所 > やりたい業務に特化している事務所 を前提に選択をしてください。

たとえ、自分のやりたい業務が主でない事務所でも、自分を大切にしてくれる事務所のほうが100倍価値があります。これは絶対です。
仮に興味のない分野が主でも、それ以外の大切で大きな成長を望めます。
自分が興味ある分野の知識がほしいなら本を読めば得られますし、どうしてもその分野の仕事がしたければ、独立後にやればいいのです。(司法書士としての基礎ができている方なら、後でどうとでもなる問題だと思います。)
自分を大切にしてくれない・使い捨て・高圧的な態度・放置・過度な激務・イジメ、これらがある職場環境ではその分野での成長はおろか、知識の偏りにもなりますし、健康にも害があります。

大切なのは、初めて司法書士の世界に入る方が仕事を通じてその基礎を習得し、尊敬できる上司の元で司法書士としてのびのびと気持ちよく成長できるか、これに尽きます。
また、知識や実務以外で学ぶことが多い事務所での経験は、独立した後に必ず最強の武器になります。
個人的な感想ですが、独立後は実務経験もそうですが、それ以上に、修行元の師匠の経営者としての立ち振る舞いや姿勢・考え方・言動が役に立っている気がします。

長々と書いてしまいましたが、誤解を恐れずまとめると、「週末は恋しいけど月曜日に気持ちよく出勤できる事務所」がベストです!

みなさんが司法書士として気持ちよく成長できる事務所に就職できることを心からお祈りします。

今日はこんなところで。

※司法書士試験関連ブログのまとめはこちらから